はじめに
より積極的に海外からの外国人受け入れを進めて行く為、令和元年6月、日本に居住する外国人に対し、
円滑な生活を営むことができる環境整備を進める必要性を認識、多様な文化を尊重した活力ある共生社会の実現、
諸外国との交流の促進、並びに友好関係維持発展に寄与する為、「日本語教育の推進に関する法律」が施行され、
現在、外国人に対する日本語教育に関する整備が進められている。
一方、従来の日本語教育では、とりわけ習得能力を証明する試験での合格が大きな目標の一つとしてあげられていたが、 これらの試験は、「読む・聴く」二技能の測定が中心であることから、漢字圏の学習者が潜在的に優位であり、 あくまで試験においては上級者となり得るものの、「聴く・話す」が中心となる、実際の使用場面では、 いわゆるコミュニケーション能力が著しく未熟な学習者が後を絶たない現実がある。
このような状況から、外国人受け入れを進める、教育機関、医療機関、 さらには労働者としての受け入れを進める企業などにおいては、 真に日本語でのコミュニケーション能力を測定・評価するためのシステムが求められている。
来日時の留学生や労働者の受け入れはもちろん、海外で日本語を学ぶ外国人にとって、 日本語によるコミュニケーション能力を表す指標を確立し、提示すると共に、教育機関や企業が外国人に求める日本語能力と、 日本の文化や特有の所作等に関する理解、素養を研究し、今後の外国人との共生社会の確立に向けての指針を提案していくことが 重要であると考える。
本研究会では、今後ますます多様化する外国人の受け入れをより積極的に進めていく為、 「日本語によるコミュニケーション能力」の重要性、またその適切な測定・評価の重要性を内外に発信すると共に、 修学・就労・生活といった各次元の受け入れ機関における課題や好事例の共有等、密接に連携していくことで、 新時代の日本人と外国人の共生の在り方を研究していくこととしたい。
一方、従来の日本語教育では、とりわけ習得能力を証明する試験での合格が大きな目標の一つとしてあげられていたが、 これらの試験は、「読む・聴く」二技能の測定が中心であることから、漢字圏の学習者が潜在的に優位であり、 あくまで試験においては上級者となり得るものの、「聴く・話す」が中心となる、実際の使用場面では、 いわゆるコミュニケーション能力が著しく未熟な学習者が後を絶たない現実がある。
このような状況から、外国人受け入れを進める、教育機関、医療機関、 さらには労働者としての受け入れを進める企業などにおいては、 真に日本語でのコミュニケーション能力を測定・評価するためのシステムが求められている。
来日時の留学生や労働者の受け入れはもちろん、海外で日本語を学ぶ外国人にとって、 日本語によるコミュニケーション能力を表す指標を確立し、提示すると共に、教育機関や企業が外国人に求める日本語能力と、 日本の文化や特有の所作等に関する理解、素養を研究し、今後の外国人との共生社会の確立に向けての指針を提案していくことが 重要であると考える。
本研究会では、今後ますます多様化する外国人の受け入れをより積極的に進めていく為、 「日本語によるコミュニケーション能力」の重要性、またその適切な測定・評価の重要性を内外に発信すると共に、 修学・就労・生活といった各次元の受け入れ機関における課題や好事例の共有等、密接に連携していくことで、 新時代の日本人と外国人の共生の在り方を研究していくこととしたい。
設立趣旨
国内外で実際に日本語を使う外国人を雇用する産業界の方々、
さらには外国人受け入れを進める政府省庁関係者が集い、活発で持続的な意見交換を目指します。
1.外国人労働者の日本語学習に関する研究
日本国内で日本語を学習する外国人は年々増加しているが、その習熟度を測定する試験の大半が処理的な能力のみを問う傾向にあるため、
半ば試験対策を重視した教授法を執る日本語学校も非常に多く、実用的なコミュニケーション能力は軽視されている。
また、日本での就労を目的に、海外で日本語を学習する層も年々増加しているが、その教授法や学習成果測定法は、未だ確立されていない。
本研究会では、外国人が就労の現場で求められる日本語コミュニケーション能力を分析、コミュニケーション能力を証明できる試験の研究も進め、 関連する業界団体に発信すると共に、省庁等と連携して、関連指標や制度等への提言、協力を行う。
また、日本での就労を目的に、海外で日本語を学習する層も年々増加しているが、その教授法や学習成果測定法は、未だ確立されていない。
本研究会では、外国人が就労の現場で求められる日本語コミュニケーション能力を分析、コミュニケーション能力を証明できる試験の研究も進め、 関連する業界団体に発信すると共に、省庁等と連携して、関連指標や制度等への提言、協力を行う。
- 活動内容
- 業界団体・企業における外国人材採用要件、研修プログラム等への提言
- 法務省における在留申請、在留管理、高度人材等、日本語要件への提言
- 勉強会・交流会の実施(2ヶ月に1回程度、有志を募る)
2.外国人日本語話者に求められる日本語コミュニケーション能力の研究
日本国内の様々な企業で就労する外国人日本語話者に求められるコミュニケーション能力の研究。
主に日本企業で就労する高度人材、看護や介護の現場における医療従事者、特定技能14業種における就労者、
各種学校や大学で学ぶ学習者・留学生、地域で生活する生活者など、様々な次元で外国人に求められる日本語能力・専門知識とコミュニケーション能力について研究、
調査や勉強会、交流会を実施。事例や課題をとりまとめ、ホームページ、メールマガジン等において情報を共有。
また関連する業界団体、省庁等と連携して、関連指標や制度等への提言、協力を行う。
- 活動内容
- 高度人材に求められる日本語能力と日本特有の商慣習や素養の理解
- 看護や介護の現場で求められる日本語能力と医療現場の日本的習慣や所作の理解
- 特定技能14業種で就労する外国人労働者に求められる日本語能力と文化や所作の理解
- 小中高で求められる日本語、高等教育機関で求められる日本語の理解・研究
- 日本人として生活する生活圏で求められる日本語の理解・研究
研究会概要
- 名称
- 日本語コミュニケーション研究会
Institute of Japanese Language Communication (IJLC) - 設立
- 2021年4月
- 研究会メンバー
-
- 会長
- 前田 武志
(一般社団法人環境未来フォーラム 代表理事/元国土交通省大臣) - 副会長
- 石原 進
(移民情報機構 代表取締役/日本語教育情報プラットフォーム 代表世話人) - ご賛同頂く皆様
- 近藤 誠一
(元文化庁長官、元外務省広報文化交流部長、元ユネスコ日本政府代表部特命 全権大使) - 兒玉 和夫
(公益財団法人フォーリン・プレスセンター理事長、元外務省経済協力開発機構 日本政府代表部特命全権大使・欧州連合日本政府代表部特命全権大使) - 梅田 邦夫
(株式会社日本経済研究所 上席研究主幹/前駐ベトナム日本国大使) - 加賀 武志
(元アジア人財資金構想 プロジェクトリーダー/東北大学 特任教授) - 吉開 章
(やさしい日本語研究会 研究会代表) - 富田 茂
(高田馬場さくらクリニック 院長) - 武田 裕子
(順天堂大学大学院医学研究科医学教育学・教授) - 奥田 丈二
(日比谷クリニック 院長) - 一般社団法人全国外国人雇用協会
賛同頂ける皆様
- 国内外母語を問わず、外国人受け入れに携わる協力企業等を会員として広く募る。
関連省庁
- 文部科学省
(高等教育局 学生・留学生課長) - 経済産業省
(経済産業政策局 産業人材政策室長) - 厚生労働省
(職業安定局外国人雇用対策課長) - 法務省
(出入国在留管理庁 在留管理支援部長) - 特定技能各省庁担当
(国土交通省、農林水産省、厚生労働省、経済産業省)